2010.09.06

アイの物語 山本弘

アイの物語 山本弘

簡単に紹介すると未来の人間とマシンの歴史。悲しくて切なくて、バーチャルで、それでいてリアルである。

遠い未来、人間社会が衰退し、マシンに管理されている社会。そんな中で物語が好きな男性がマシンに捕まり、マシンが語る物語を聞く。

ブレイクスルー(マシンが心を持つ?かな)するためには、ロボット達は正しい人間に育てられる必要がある。人間の良い部分、悪い部分をすべてみたロボットたちは、いずれある選択をする。

この本には人間よりはるかに人間らしいマシンがたくさんでてくる。そして彼らの会話には、マシンだけが理解できる概念としてi(アイ)が登場する。虚数単位のi(アイ)のことらしいですが、文系である私にはさっぱりわかりません。

7つの別々に書かれた物語を、紡いで一つのストーリーにしている
作者の現在(いま)に対する強烈なメッセージを勝手に感じました。

有名なサイトで紹介されていて、手帳にメモしていたものを今回読んでみた。
久しぶりに面白かった。おすすめです。
SFなんてと思っていた人(まさに私のような)に最適かと・・

作者による紹介はこちら、僕が読むきっかけになった有名ブログはこちら。紹介いただいて感謝!

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2009.12.19

本:バッテリー あさのあつこ

バッテリーⅠ〜Ⅵ あさのあつこ

天才野球少年、とその友人、仲間、強敵、家族のお話。

主人公は天才ピッチャー、その与えられた天賦の才のためか、家族を含めた他人とうまくやってゆけません。そんな彼が、相棒(キャッチャー)と運命的な出会いをします。

二人の出会いのシーンの描写をちょっと引用。

豪の指示した場所に、球はまっすぐに飛んでいった。さっき感じた怒りは、いつのまにか消えていた。指示のままに全力を込めたボールを投げる。ほんとうの全力だった。自分の球をみせつけようとも、豪をたかが田舎のキャッチャーだとも思わなかった。自分の中にある力全部で、ボールを投げられる。そのことが嬉しかった。心の芯が熱を持ってリズムを打つ。そんな感情だった。

おすすめです。

映画もよかったです。


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2009.04.19

あかんべえ(宮部みゆき)、は歴史物だろうか?

あかんべえ 著者:宮部みゆき


初版は2002年3月。


「娘の死霊・・。そりゃおいらも初耳だ。そうしてその娘はどうしたんだ。」


こんな文章(エピグラフ)でこの物語は始まる。

なんと分類したらよいのだろうか、江戸を舞台とした物語(歴史物?)ではあるのだが個人的に分類がとってもしにくい。

お化けがたくさんでてくるが、一人ひとりの人格(もうお化けではあるのだが・・)がしっかりしているので、立派な登場人物である。

そのお化けもなぜ自分がお化けとして、この世にまだいるのがわからない・・
そんなお化けたちと一人の少女が事件を解決してゆく、そして自分を発見して生きてゆく(お化けは成仏します)これはそんな物語だった。

「人ってのはどうしてこう、汚いんだろうね。どうしてもっと潔くなれないだろう。」とお化けの一人は言い。

「最後、まで、己の何が・・間違って、いたのか、わからないまま、死んだ。だから亡者になった。」と言ってお化けの一人は笑って成仏しました。

読んで元気なれる一冊だと思います。


宮部みやきさんの本で以前ブレーブストーリーを紹介しています。こちらもお勧めです。



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2009.04.13

忙しいパパのための子育てハッピーアドバイス

忙しいパパのための子育てハッピーアドバイス>(著者:明橋大二)を読みました。

発行は2007年。著者は医者であり、スクールカウンセラー。実体験をもとに書かれた忙しいお父さんたちのためのアドバイス集。エピソードが漫画で紹介され、とても読みやすい。もう少し早く読みたかった。

いくつかのアドバイスにコメントつけて見ました。

■子供との接し方

・お父さんからほめられると、子供は学校や社会へ出てゆく、自信を持つようになる。

狭い子供たちの社会でも、ほめられていると自信を持つようになりますね。 自分のこどもたちと見ていると良くわかります。

・父親が叱るべきときにきちんと叱る。

これは意外と難しい。まずは絶対ゆずれない線を普段からきちんと示すことかと。


■母親、奥さんとの接し方

・母親の苦労をねぎらい感謝の言葉を述べる。
・黙るという態度は無視されたという印象を与えてしまう。
・解決策より「そうだね」の共感が大切。

ごもっとも。返す言葉がありません。反省しております。

・親は意識して時々休みをとる必要がある。

ストレスとどう向き合うか、人それぞれの方法がありますね。
■自分にとっても今後

・アダルトチルドレン 子供が大人の振りをする

そんなことしなきゃいけない子供たちがかわいそう。


・子供や進路や仕事を押し付けてはいけない。

気をつけます。仕事はともかく進路はぼちぼち心配です。


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2009.04.10

日本人であるということ

もう一つの日本 失われた「心」を探して (ソフトバンク新書)を読んだ。

海外にしばらく住んだからだろうか、数年前から日本人であるということはいったい何なのか?自分の中での考えるテーマとなっていた。

この本はブラジルやパラオなどの日系人を通じてそれを紐解こうとしている。

下記は上記よりの引用。彼らの言葉の力はすごい!

日々のニュースを追いかける中で、繰り返し突きつけられるのは、日本人、日本人社会が確実に「劣化」して言っているという現実だった。見失ってしまった日本人本来の姿を探し出したいと思った時、浮かび上がってきたのは広い世界に暮らす「日本人より日本人らしい」人々のことだった。

ブラジルでは日本人のことを「ガランチード」と呼ぶ。英語のギャランティと同じ言葉で「確かだ」という意味だ。

「僕らブラジルに来て四十五年になるが、やっぱり日本に対する思いは強い。衛星放送を見て日本がどうなっているか心配になったり、喜んだり、外国になめらいかんと思ったり。いくら帰化して外国人になったとしても、われわれは日本人だから・・・」

「日本人」であるということは、そこまで狂おしくせつないものなのか。

「教えたかったのは日本語だけじゃないんです。礼儀とか、先祖を敬うとか、他人に迷惑をかけないとか、そういう日本人が大切にしてきた気持ちなんですよ。」

日系人たちが伝えようとしているのは表面的な「日本文化」ではない。根っこにある「日本人の心」を忘れてほしくないのだ。

「日本に住んでいる日本人はあまりに鈍感なのではないでしょうか。それはたぶん、日本があまりに平和だから、危機感を持つのを忘れているのでしょう。パラオに住んでいると危機感を持つことが当たり前なのです。いつもニコニコ話をしている相手を信じない。」


「この町を訪ねてくる日本人は何かを探しているように見える。自信を失っているように見える。そういう時は自分のルーツを振り返るといい。何が大切なのか。何を保持するべきなのか。別の時代を知ることはとても重要です。よかった時代まで戻って学び直すこともできる。」

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2007.12.25

今年の読んだ本の中から10冊を選ぶ2

さて後半。前半はこちら。

6.おかみさん
著者:一丸

発売は1991年だそうです。相撲ブームがいつ頃からはわかりませんが、たぶんそんなころでしょう。
僕はこの漫画に出てくる不器用なお相撲さんたちが大好きです。某横綱の問題、「かわいがり」の問題などいろいろありますが、僕は相撲が好きです。
最近、ブックオフで大人買いしました。

7.効果10倍の(学び)の技法 シンプルな方法で学校が変わる!
著者:吉田 新一郎、岩瀬 直樹

以前紹介した友人でもある岩瀬直樹先生の本。この間久し振りに会ってお酒を飲みました。楽しい時間でした。2月にまた会えそうなので楽しみです。学校の先生にかぎらず組織で働いている人には実に有用な本です。

8.ハゲタカ (講談社文庫)
著者:真山 仁

NHKのドラマを先に見ましたが、原作も面白かったです。元のタイトルは「バイアウト」というらしいです。
企業は人なりということを感じる小説です。

9.ボクがライブドアの社長になった理由
著者:平松 庚三

大変な貧乏くじだなあと思っていた、ライブドアの後任社長。プロローグで「図らずも世間の注目を浴びて」と書かれているがまさにそんな感じである。本人にとっては大分エキサイティングのようです。
この本の中の平松氏はとっても魅力的です。

10.決断力
著者:羽生 善治

第1章 勝機は誰にでもある
第2章 直観の7割は正しい
第3章 勝負に生かす「集中力」
第4章 「選ぶ」情報、「捨てる」情報
第5章 才能とは、継続できる「情熱」である

「将棋を指す上で、一番の決め手になるものは何か」という問いに対して、「決断力」と書かれています。
読んでみると当たり前の積み重ねこそ、事を為すためのただひとつの秘訣だということがよくわかります。イチロー選手が言っていたことと同じ様なことかなと思います。


さて今年の冬休みはどんな本をよもうか?5冊くらいは読みたいなあと思います。

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2007.12.23

今年の読んだ本の中から10冊を選ぶ

12月に入ったとおもったたらあっという間にクリスマス前である。
07年を振り返る意味で自分の本棚をあらためて見てみると今年は仕事が忙しくなったせいか読書量は減ったものの何冊かもう一度読みたい本があったので、順不同で10冊を紹介する。

1.私たちの幸せな時間
孔 枝泳 (著), 蓮池 薫 (翻訳)

美しい物語でした。最初とっつきにくいかなと思って読みだしたですが、結局すべてを優先して読みました。不幸なことから3人を殺した死刑囚と3回自殺未遂をした元人気歌手の二人の交流を描いたお話です。タイトルのとおり二人の「幸せな時間」が書かれています。蓮池薫氏のブログから知りました。孔枝泳(コウ・ジヨン)氏の他の作品もまた読みたいと思います。

2.ブレイブ・ストーリー (上) (角川文庫)
著 宮部 みゆき

以前も紹介したが、たぶん今年一番。宮部みゆきは本当に凄いと思う。これにつられてブレイブ・ストーリー~新説 18 (18) (BUNCH COMICS)も読みました。こちらは漫画ですが小説ブレイブストーリーの世界観を利用した別作品ですが、これも面白いです。後半ドラゴンボールのようになっていますが・・・

3.二宮金次郎はなぜ薪を背負っているのか?―人口減少社会の成長戦略
著 猪瀬 直樹

著者は現東京都副知事、ホームページはこちら。二宮金次郎というと薪を背負った銅像を思い出すが、そんなイメージを完全に一変させてくれた本。人口が減少してゆくこの日本再生のキーは「農業」になるとしている。未だに公共事業に必要かどうかわからない道路を作ろうとしているこの国の未来の希望を感じることができた。

4.捜査指揮―判断と決断
著 岡田薫

本屋でふらふらしていたら見つけた本。著者は元警察長刑事局長、元警視庁副総裁、元兵庫県警警察本部長である。最近では「踊る大捜査線」、過去は「太陽に吼えろ」「西部警察」「トミーとマツ」などによって作られた僕の警察のイメージを一変させてくれた本。
「決断とは捨てることなり」(3章)、「打つ手に困ったときいどうするか」(7章)などは秀逸である。
最後の「ともに戦おう!」もまさにそのとおりである。健全で安全な社会は警察や学校によって作られるものではなく、意識ある住民(文中では善良な国民)がいて初めて存在しえるのでしょう。

5.失敗学のすすめ (講談社文庫)
著 畑村 洋太郎

数年前のベストセラー。なぜか今年読んだ。僕は本に出会うのは必然だと考えているので、僕が読むべきタイミングは今年だったのでしょう。
「第3章 失敗情報の伝わり方・伝え方」は大企業にいるとうなづくことばかりです。
章の名称だけ紹介。

第1章 失敗とは何か
第2章 失敗の種類と特徴
第3章 失敗情報の伝わり方・伝え方
第4章 全体を理解する
第5章 失敗こそが創造を生む
第6章 失敗を立体的にとらえる
第7章 致命的な失敗をなくす
第8章 失敗を生かすシステムづくり

後半(6~10)は明日できれば書きます。
今日はこれから一日早いクリスマスパーティーです


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2007.06.24

[小説]ブレイブストーリー

宮部みゆきのブレイブストーリーを読んだ。

宮部みゆきは最近はまっている作家の一人。「火車」や「龍は眠る」などもとても良かったが、正直小説では今年の一番であった。

この物語の中では、主人公の少年とその友人が、現実(小説の中では現界(うつしよ))の運命を変えるために、 人間の想像力で構成されてもう一つの世界である「幻界(ビジョン)」に行って、運命を変えることのできる場所「運命の塔」 を目指すというもの。

「幻界」という僕らがいる現実とかけ離れた世界を描きながらも、人(実際には人間族以外の人たちも含む)が生きてゆく様や、 自然の美しさ、政治や制度、宗教などの世界の仕組みの不条理さなどが見事に描写されているように感じた。

SFという分類に収まらない、小説というもの、言葉というものの力をまざまざと感じさせてくれた小説であった。

「間違いを繰り返しても、そこから引き返し、考え直し、生きて、懸命に生きて、 また自分たちの道を切り拓いてゆくことにこそが意味があります。」

上記は主人公の最後の「運命の女神」に願いの伝える際の言葉の一部。

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2007.05.09

効果10倍の(学び)の技法 シンプルな方法で学校が変わる!

「効果10倍の(学び)の技法 シンプルな方法で学校が変わる!」 は友人の岩瀬直樹さんが書いた本である。

吉田新一郎さんとの共著であり、あとがきを読むと、吉田新一郎さんの働きかけで本が生まれたことがわかる。

最近たまたま近況連絡をしあったら、本を出したことを教えてもらい、さっそくアマゾンで購入した。届いたの今日(正確には日付が変わったので昨日だが・・)、速読であるが一気に読んでしまった。

この本は本当に役立つ本だと思う。

「まずはこの本で紹介されているたくさんのシンプルな方法の中から、一つでも二つでも学校で実行に移してみてください。その一歩がきっと学校を変え、元気にしてゆくはずです!」(前書きより引用)

「第1章 まずは大人の学びを変えよう」はもうそのまま企業に持ち込んで活用できる内容だった。
「気のあう同僚との相互コーチング」「教師のモチベーションをあげる3つの原則」「まじめな雑談」などなど・・

こんなすげーと思った本は、最近ではドラッカー、大前研一以来である。
「技法」という言葉がタイトルにありますが、単なるHow To本でなくこの本には著者の「魂」がこもっています。

僕の友人は教師や野外教育事業者の人たちがおおい。そんなみんなに是非読んでほしい1冊です。

岩瀬先生のホームページ「いわせんの仕事部屋」はこちら、本は下記のリンクから

※明日通勤電車の中でもう一度ゆっくり読もうを思います。


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2006.08.17

ドラッカー選書 [新訳}経営者の条件

古典です、名著です。現在すっかりはまっています。ランチではいったラーメン屋でラーメン食べながら読むくらいです。

僕は本で良いと思った箇所には線を引くのですが、この本の最初の1章、最初は全部線を引きたくなりました。

タイトルの経営者とは、本文中ではエグゼクティブのこと。エグゼクティブというとえらい人という感じを持ってしまうが、この本の中では「組織の中で成果を出さなくてはいけない人」という意味である。

そんな意味では今の自分にとってもリアリティをもって本書を読むことができた。今年読んだビジネス書の中ではぴか一(死語かも?)である。

P.F.ドラッカーは実は大学時代にゼミで「現代の経営」を読んだのですが、実はあまりピンとこなかったのです。

人と同じで、出会うときには必要な本に出会うのだなあと改めて思いました。
「現代の経営」ももう一度あらためて読んでみようと思います。

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